柱や鴨居のクギやネジ、ピンの穴
柱や鴨居(かもい)などに、ネジやクギ、画鋲などのピンを抜いた穴があると気になります。特に賃貸のアパートやマンションからお引越しするときは、できるだけ元通りに直したいものです。つまようじや割りばしで簡単に目立たなくできるので、ぜひやってみてください。
ところで「木部の穴うめ材」などのアクリル系充てん材で埋める方法を試してみたのですが、何回埋めても、わずかな凹みが残ってしまいます。この充てん材は水性なので、水分が蒸発して固まりますが、蒸発した分が凹んでしまうわけです。
また、ヘラで平らに仕上げますが、このとき穴のまわりにどうしても充てん材がついてしまいます。この穴のまわりについた充てん材が、白木の柱などは水分を吸い込むせいで乾き、濡れた布ですぐに拭いても、きれいに取れません。
「くぎ穴うめ太郎」「穴埋めキャラメル」などのパラフィンでできた補修材もありますが、白木の柱などの穴にこれを使うと、パラフィンが長い間に木にしみ込んで色が変わる恐れがあります。
というわけで、白木部分には、つまようじや割りばしで埋めるのがおすすめです。
●つまようじで埋める方法
一番簡単に埋められるのが、つまようじです。クギ穴やピン穴などの小さい穴は、つまようじを差し込み、金ヅチで軽くたたき込み、切り取ってしまいます。(図1)
カッターの刃を長めに出し、刃を少ししならせるようにして、柱などの面にピタッと当て、左右に動かしながら、気長に切っていきます。急いだり、力を入れすぎるとカッターの刃が折れたりして危険です。ケガをしないように注意してください。またボキッと折ってもよく、そのほうが速いのですが、平らに仕上がりません。(図2)
穴が少し大きいときは、つまようじを入れた周囲のわずかなすき間すべてに、つまようじの先をたたき込んでカッターで切り、平らに仕上げます。
ネジ穴などの大きい穴の場合は、初めにつまようじを入るだけ入れて、同じようにして、すべてのすき間を埋めるようにします。(図3)
つまようじの色が周囲と合わない場合は、合う色のクレヨンで塗ったり、水彩絵の具にほとんど水を入れないで色をつくり、塗ってしまえば目立ちません。
●割りばしで埋める方法
ネジ穴など穴が大きめのときは、割りばしを使うのも方法です。割りばしを穴の大きさに合わせて削り、穴に差し込んでみます。穴の深さより1ミリぐらい長く、カッターで切り(図1)、これを金ヅチでたたき込めば、木が軟らかいので、平らに仕上がります。(図2)
あるいは、削った割りばしを、長いままたたき込んで、カッターや金切りノコの刃で余分を切り取ってもOKです。
よく木工用接着剤を塗って差し込むように書かれているものもありますが、接着剤を使わないでも抜けたりはしません。
割りばしの色が周囲と合わない場合も、合う色のクレヨンで塗ったり、水彩絵の具にほとんど水を入れないで色をつくり、塗ってしまえば目立ちません。
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