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【充てん剤】  シリコン充てん剤

監修

■山田 芳照
DIYCITY代表
DIYアドバイザー
ホームセンター達人
DIYプロダクション代表

<プロフィール>

テレビ番組出演も多くDIYブームの仕掛け人として活躍している。DIYに関する出版も多数。また、イベントなどでの講師経験も豊富。2011年にDIY女子部を立ち上げた。

 シリコン系充てん剤は、さわると弾力性のあるゴムのような感じで、耐水性、耐熱性(マイナス60度〜150度)、耐久性にすぐれていて、接着力も強い高性能の充てん剤です。浴室、キッチン、洗面所、トイレなどの水まわりの防水充てんのほか、建築や自動車のジョイントシールなどにも使われています。なお、シリコン系充てん材は塗料が塗れないので、外壁のヒビ割れを埋めるには不向きです。

 シリコン充てん材(チューブ入り)
バスコーク
バスボンド
 補修用としては「バスコーク」(セメダイン)、「バスボンド」(コニシ)などのチューブ入りがあり、白、アイボリー、アルミ色、黒、透明などの色が揃っています。水槽などに使う場合もある透明を除けば、ほかの色は防カビ剤入りですが、効力は約2年なので、2年たてばどうしてもカビが生えてきます。新築やリフォームしたの家で、2年ぐらいでカビが発生するのはこのためです。

 ところで、チューブ入りシリコン充てん剤には、いろいろな付属品が入っています。

マスキングテープ…埋めるすき間の両サイドに貼る紙のテープです。シリコン系充てん材は、まわりにつくと簡単には拭き取れません。またテープを張らないで作業するときれいにしあがらないので、必ずテープを貼って作業します。これは塗装用のマスキングテープと同じものです。

ノズル…チューブのキャップをはずしてノズルをつけます。新しいものは穴が開いていません。カッターかハサミで切って使いますが、先のほうで切ると細く、根元のほうだと太く、充てん剤が出てきます。初めは先のほうを切って、紙などに絞り出してみて、細ければだんだん根元のほうを切るようにして、埋めるすき間の幅より少し太いぐらいにするのがポイントです。
ノズル
*キャップをノズルにかえ、すき間に合わせてカットして使う。

絞り器…チューブのおしりにつけますが、これは均一に絞り出せるようにするためのものです。

ヘラ…片面が丸くなっています。充てん剤は丸く凹むように仕上げるのが一般的なのでヘラの丸いほうをすき間の両端に押しつけて、キューっとなぞっていきます。余分な充てん剤を取り、きれいに仕上がります。

 なお、使い残しのシリコン系充てん剤は、ノズルを取り、キャップをしっかりしておけば、半年から1年ぐらいもちます。

 ノズルに残った充てん剤は、そのままにしておけば、自然に固まります。ノズルは接着剤や充てん剤がつかないポリエチレンでできているので、固まってからキリなどで引き抜けば、スポッと取れます。

  シリコン系充てん材(カートリッジタイプ)
シリコンシーラント8070
ボンドシリコンコーク
 作業量が多いときは、防カビ剤入りで水まわり用のカートリッジタイプのシリコン系充て材「シリコンシーラント8070」(セメタ゜イン)、「ボンドシリコンコーク」(コニシ)を使うと経済的です。チューブは50g、100g入りですが、カートリッジタイプは330ml入りです。

 なお、カートリッジタイプを使うときは、絞り出すのにカートリッジガンが必要です。またノズルを一度はずして、アルミ箔のような封を棒で破いてから、ノズルをすき間に合わせて切って使います。マスキングテープはついていないので、塗料用のマスキングテープを必ず使うようにします。ヘラもないので、濡らした指でなぞると、きれいに仕上がります。

 なお、カートリッジタイプのシリコン系充てん材には、防カビ剤が入っていないものもあるので、水まわりに使うときは、防カビ剤入りのものを使うようにしましょう。
カートリッジガン

●カートリッジガンの使い方

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